「武技二優レタル者。本年五月五日、午前零時。京都天龍寺境内二参集セヨ。金十万円ヲ得ル機会ヲ与フ」(豊国新聞)
京都の天竜寺に集まった292名の猛者が、一攫千金を懸けて死闘を繰り広げるバトルロワイアル小説『イクサガミ』。
本記事では、天・地・人・神4部作の全対戦カードと、生き残った人物を明記。壮絶な戦いの軌跡を熱量たっぷりに振り返ります。(※ネタバレを含みます)
※生き残りメンバーに関する記述がありがますので、未読の方はご注意ください。
『イクサガミ』とは
今村翔吾さんが執筆された大長編小説で、2022〜2024年にかけ文藝春秋社から「天」「地」「人」の3部作が発売されました。(最終巻の「神」は2025年8月に発売)
舞台は明治時代、京都から東京にかけての東海道が中心になります。292名の武芸者・剣客・忍者・異国の戦士たちが1人1枚ずつ配布された木札を奪い合い、東京到達を目指す命懸けのバトルロワイアルレース。「蟲毒」と呼びます。
ルールは単純明快!相手を倒して木札を集め、関所を突破しながらゴールへ進むこと。裏切り、同盟、再会、そして死闘の連続、今村作品屈指の熱量を誇るシリーズです。

『イクサガミ』で描かれるバトルロワイアル“蟲毒”とは
「蟲毒(こどく)」とは、古代中国から日本にも伝わる呪術のひとつで、壺や器の中に数多くの虫を閉じ込め、最後に生き残ったものを“強力な力を宿す存在”として扱うというものです。
残酷ながらも「最後に残ったものが最も強い」という思想は、命を懸けた淘汰の象徴ともいえます。
この蟲毒の発想を人間に置き換えたのが『イクサガミ』。292名の戦士が命を賭けて淘汰されていく姿は、まさに“人間版の蟲毒”と言えるでしょう。
『イクサガミ』最初の舞台、天龍寺へ
『イクサガミ』の物語は、世界文化遺産に登録される京都・嵐山の名刹、天龍寺から始まります。
静謐な寺院に292名の武芸者たちが集められ、ここで「蟲毒」の説明がなされ、命を懸けた戦いが幕を開けました。
実際に訪れてみると、壮大な門や広大な大方丈、静かな庭園が物語と重なり合い、「ここからすべてが始まったのだ」という臨場感が迫ってきます。
天龍寺の門
作中では292名の武芸者たちが、この門をくぐって境内へと足を踏み入れました。

天龍寺の大方丈
ここで「蟲毒」の説明がなされ、バトルロワイヤルの火蓋が切られました。




天龍寺の境内と庭園と通路
実際に伺ってみると静謐そのものですが、作中では夜の闘いの舞台として緊張感あふれる空間へと変貌します。




静かな庭園や堂内のたたずまいに触れると、作中の緊張感と騒乱とのギャップが激しすぎます。
ここはまさに、武芸者たちが閉じ込められた“蟲毒”のスタート地点として、象徴的な場所だと感じました。
作者・今村翔吾のプロフィールと受賞歴
著者・今村翔吾氏は、2022年に文庫オリジナル作品『塞王の楯』で 第166回直木賞を受賞した実力派作家です。
それ以前にも『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』(第41回吉川英治文学新人賞)、『じんかん』(山田風太郎賞・吉川英治文庫賞)など数々の文学賞を受賞・候補入りしており、本作は著者の本格エンタメ路線を具現化したシリーズの一つとして位置づけられています。
イクサガミの主要キャラクター紹介
ここからは主要キャラクターを紹介します。誰を推すかで物語の見え方が変わるのも本作の楽しみです。
・嵯峨愁二郎:京八流の達人にして本作の主人公。技と誠実さを武器に数々の強敵を撃破
・柘植響陣:伊賀忍者。冷静沈着ながら仲間思いの戦士で、読者人気も圧倒的に高い(と思う)
・化野四蔵:京八流の剣士。飄々としつつも切れ味鋭い剣技がさえわたる
・貫地谷無骨:豪快かつ豪腕の剣士。愁二郎の宿敵的存在。強敵との戦いはご褒美
・カムイコチャ:アイヌの弓使い。2本同時発射、曲げる・落とす等々、その腕はまさに漫画
・狭山進次郎:元御家人の跡取り、銃に詳しく、その覚醒を待ちたい。
・香月双葉:12歳の少女、親を助けるために参加したが「最弱」
・菊臣右京:常人離れした太刀を操る、女性から推しがすさまじい(と思う)
・秋津楓:薙刀の使い手、会津若松出身
・ギルバート:英国の元軍人、サーベルと斧の使い手
その他にも岡部幻刀斎、刀弥、彩八、三助、甚六など個性豊かな猛者が登場。
イクサガミの実写化情報
小説『イクサガミ』は、Netflixにより実写ドラマシリーズとして制作されることが正式に発表されています。
主演は岡田准一さんであり、彼は主演にとどまらずプロデューサーやアクションプランナーも兼務。監督は藤井道人氏です。全世界独占配信は 2025年11月が予定されています。岡田さんは「日本でも世界でも売れる時代劇を若い世代で作る」というビジョンを掲げており、Netflix側も「Netflixだからこそ生み出せる新しい時代劇」として期待を寄せています。
イクサガミ「天」・「地」・「人」・「神」あらすじと見どころ
『イクサガミ 天』
京都・天竜寺に集結した292名の猛者たち。ゲームの名前は「蟲毒」。ゲームのルールは、相手を倒して木札を奪い、規定枚数を揃えた上で東海道に設けられた関所を通過していく事。途中離脱や木札を集められなかったものに待つのは「死」のみ。
主人公である達人「嵯峨愁二郎」は親を助けるために参加した少女・双葉を守ることを決意する。1人でも生き残ることが困難を極める中、戦力にならない少女と旅をすることに。2人に引き寄せられるように最強の伊賀忍者「柘植響陣」が仲間に。「天」では激戦を経て、292名から84名に絞られる。
個性豊かなキャラとの初邂逅、超人的な戦闘描写、同盟と裏切りの始まり、「天」を読み終えると次作「地」のページをすぐに開いてしまうでしょう。
『イクサガミ 地』
激闘に次ぐ激闘で少しずつ絞られていく生存者。イクサガミ「地」では「天」の生き残り84名が一気に23名になります。
因縁の剣客・岡部幻刀斎との相次ぐバトル、頼りなかった「進次郎」の覚醒、義理の兄弟である「四蔵」の東京一番乗りなど息継ぎを許さない衝撃の展開が連続。圧倒的な見どころは「宿場町」での死闘と登場人物同士の深まる関係性です。
『イクサガミ 人』
第3部では「地」での生き残り23名が最終の9名へ。激闘をかいくぐってきた23名に弱者はおらず、今まで以上に激しい戦いが繰り広げられます。(全員化物の言葉に偽りなし)
大人数が木札をかけて集結した島田宿での激闘を経て、箱根・横浜での最終局面。様々な武器と流派が交差する混戦、宿敵との決着。島田宿での決戦はもちろん、1部からの主要キャラ「響陣」や「進次郎」などの活躍もたまりません。
『イクサガミ 神』
総勢292名が死闘を繰り広げたバトルロワイアル時代小説が、ついに完結(天地人+神の全4部作)。息を呑む展開の連続に、推しの散り際に涙しつつも、重苦しさや後味の悪さを感じさせないのは今村翔吾ならでは。
練り上げられたバトルロワイヤルのルールと、圧倒的なスケール感。登場人物一人ひとりの背景が丁寧に描かれ、土煙や金属音まで聞こえてきそうな迫力の戦闘が繰り広げられます。多彩な技や流派、武器の数々は、読み手の子供心を直撃。
映像化では岡田准一さん主演でNetflix配信も予定されており、まるでゲームのような興奮も味わえる作品。もしゲーム化されるなら、カムイコチャや眠を選びたくなる読者も多いはずです。
本当にたまらない完結編です。
全対戦カード|天
(292名 → 84名)京都・天竜寺から烏丸、草津、土山、庄野宿、七里の渡し、池鯉鮒までの戦い。
・警察官 安藤神兵衛 vs 蠱毒の切り札「櫻(さくら)」(蟲毒の運営側:脱走者、脱落者には死の制裁を加える)
・巌の如き屈強な男 vs 主人公であり京八流「部曲」と「北辰」を極めた「嵯峨愁二郎」(と真直ぐな少女「双葉」)
・巌の如き屈強な男 vs 無数の剣客たち
・40歳くらいの男 vs 嵯峨愁二郎(と双葉)
・40歳くらいの男 vs 托鉢僧
・托鉢僧 vs 複数の男
・3人の男 vs 愁二郎、伊賀忍者である「柘植響陣」
・4人の男 vs 朧流の使い手「岡部幻刀斎」
・立川考右衛門 vs 嵯峨愁二郎(双葉)
・警察官の参加者 尾鷲孫太郎 vs 嵯峨愁二郎(双葉)
☆ 嵯峨愁二郎(双葉) と 伊賀忍者 柘植響陣が同盟を結成
・7人組 vs 嵯峨愁二郎(双葉)
・京八流「文曲」の使い手「彩八」 vs 嵯峨愁二郎
この時点で、残り101名
・神の子でありアイヌの狩人!弓使い「カムイコチャ」(イメージですが男前) vs 2人組
・武曲に似た足技を使う襲撃者 vs 嵯峨愁二郎
・野太刀をつかう美丈夫「菊臣右京」(イメージですが男前) vs 2人組
☆嵯峨愁二郎 と 柘植響陣 今後の作戦会議と今迄の振り返り
(響陣の回想)
・朧流 岡部幻刀斎(「やるのかえ?」の口癖はここで登場) vs 2人組
・弓の達人 カムイコチャ vs 2人組
・京八流「化野四蔵」 vs 3人組
(天竜寺を振り返って)
・木田源左衛門 vs 貫地谷無骨
・貫地谷無骨 vs 2人の男
最強・最狂・最凶のヒール「岡部幻刀斎」と「貫地谷無骨」が登場
・3人組(色黒のボス「番場」、将来仲間になる「狭山進次郎」) vs 嵯峨愁二郎、柘植響陣、双葉
・メス使いの医者「赤山宋適」とその従者「川本寅松」 vs 嵯峨愁二郎 柘植響陣 双葉
・独流の達人「 貫地谷無骨」(「これは何の褒美だよ」の口癖が登場) vs 嵯峨愁二郎
☆京八流の使い手「祇園三助」が双葉を拉致
・貫地谷無骨 vs 菊臣右京(太刀道十八乱菊、二十二菊玉、最強の奥義 四十二菊帝を駆使するもここで脱落)
残り84人
全対戦カード|地
(84名 → 23名)戦人塚から浜松宿までの死闘。
・三助、彩八、四蔵、愁二郎 vs 京八流の天敵 朧流「岡部幻刀斎」
・四蔵、愁二郎 vs 岡部幻刀斎
・三助 vs 岡部幻刀斎
残り68人
・貫地谷無骨 vs 蹴上甚六&弓の達人 カムイコチャ
・元京都見廻組の男 vs 彩八
(彩八の回想より)
・貫地谷無骨 vs 俊足の2人組
(四蔵の回想より)
・英国軍人(ギルバート) vs 参加者
池鯉鮒にて 残り62人
※最強の父「弥助」から生まれた最強の参加者「仏生寺弥助」のエピソードは割愛
☆狭山進次郎が関所の最終通過者として黒札(通常の木札よりポイント大)になり、全員から命を狙われる存在に
残り54人
回顧の中で…
弥助 vs 新選組 沖田総司
弥助 vs 刀弥
・直心影流の使い手「坂巻伝内」、僧の「袁駿」、トンファーを使う琉球戦士「楼順」 vs 愁二郎、響陣
・拳銃使いの佐々木など5人 vs 愁二郎、響陣、進次郎、薙刀の使い手であり会津の婦女隊「秋津楓」
残り35人
※英国から参戦の騎士「ギルバート」のエピソードは割愛
・坂巻伝内と他の3人 vs ギルバート&吹き矢の使い手
・ギルバート vs 嵯峨愁二郎 … 途中で吹き矢男参戦
☆化野四蔵との合流
残り31人
・蠱毒(バトルロワイアル)参加していない腕利きメンバー「前島」「舟波一之介」「粳間隆造」 と 蟲毒参加者である「愁二郎」「響陣」「彩八」「四蔵」「進次郎」「双葉」 vs 警視局と静岡県庁第四課、警視局「五泉悠馬」「東六一」「天竜寺で疾風の安神 安藤を撃った「櫻」「貫地谷無骨」
・無骨 vs 愁二郎
・無骨 vs 愁二郎、進次郎(ついに進次郎が覚醒する)
残り28人
・蟲毒の参加外「大久保利通」「中村太郎」「舟波」「田中次郎(化野四蔵)」 vs 編笠の男(桐野利秋=中村半次郎=人斬り半次郎)と刺客たち
☆化野四蔵 東京一番乗り
残り23人
全対戦カード|人
(23名 → 9名)富士、島田宿、箱根、横浜を経て生き残りが決定。
天竜寺を振り返って‥
上米良尊、黒木太進、尾前傅一、傅ニ 対 弥助の息子で最強の若者「刀弥」
残り23名は、
軸丸鈴介、化野四蔵、伊刈武虎、中桐傭馬、宝蔵院袁駿、貫地谷無骨、郷間玄治、ギルバート、柘植響陣、嵯峨愁二郎、秋津楓、香月双葉、陸乾、岡部幻刀斎、轟重左衛門、衣笠彩八、石井音三郎、眠、天明刀弥、白見隼人、狭山進次郎、カムイコチャ、蹴上甚六
・槐(多羅尾千景)やハコ(多羅尾譲ニ)や中瀬重蔵を含む腐るほど多くの甲賀忍者 vs 響陣1人
※ここまでできるだけコメントを控えてきましたが「響陣がとにかくかっこよすぎる!」
・ギルバート vs 日本刀の男
・甚六 vs 長身の男
・浅山一伝流の使い手、泳術を極めた「笹本嘉一郎」「笹本勇次郎兄弟」 vs 刀弥
・愁二郎、彩八(進次郎、双葉) vs 和洋折衷の銃剣男
<最大の激戦地山、島田で牽制し合う参加者たち(全員化物)>
愁二郎、彩八、居合の軸丸鈴介、二刀の使い手石井、鎖鎌の中桐傭馬、袁駿、秋津楓、あらゆる武器を使いこなす陸乾、毒を撒く台湾から刺客「眠」、近づいてくる4人(宇都宮の熊 郷間玄治、博打の大親分 伊刈武虎等)と彩八だけが察知する1人(カムイコチャ)が集結
・袁駿 vs 伊刈
・彩八 vs 一刀流の達人 轟重左衛門
・宇都宮の熊 郷間 vs 愁二郎
・軸丸 vs 石井
・傭馬 vs 秋津楓
・陸乾 vs 傭馬
・陸乾 vs 伊刈
・陸乾 vs 袁駿
・秋津楓 vs 陸乾、傭馬、石井
・石井 vs 神速の居合 軸丸
・陸乾 vs 楓、傭馬
・陸乾 vs 楓
・陸乾 vs 伊刈
・直心影流剣術と武衛流砲術の使い手 白見隼人 vs 彩八、陸乾、愁二郎、傭馬
・白見 vs 眠
・台湾の伝説 毒と三日月の剣「眠」 vs 愁二郎、彩八、陸乾、楓、白見(陸乾の「すげえや」のセリフが登場)
・眠 vs 軸丸
・眠 vs カムイコチャ
・眠 vs 楓
・眠 vs 愁二郎、彩八、陸乾、カムイコチャ
・狭山進次郎 vs 白見隼人
※ここで再びコメントを「狭山進次郎かっこよすぎ」
残り15人
※陸乾のエピソードは割愛しつつも、回顧に出て来たバトルだけ、
・天竜寺にて、岡部幻刀斎 vs 陸乾 ※最初に行われていたまさにドリームマッチ
・石薬師宿にて、山本丹下 vs 陸乾
・藤川宿にて、杖術家 vs 陸乾
・御油宿にて、着流しの剣客 松雪誠之氶 vs 陸乾
現時点に戻って‥
・陸乾 vs 刀弥
残り13人
・秋津楓 vs 刀弥
残り12人
・甚六 vs 岡部幻刀斎 vs 軍兵達
・愁二郎、甚六 vs 軍兵達
残り11人
・貫地谷無骨 vs 彩八、進次郎
・貫地谷無骨 vs ギルバート
※進次郎が国に保護されて「蟲毒」からは離脱
・愁二郎、彩八 vs 岡部幻刀斎
幻刀斎の回想より…
鎖鎌の傭馬 vs 幻刀斎 @島田
残り10人
・愁二郎 vs 幻刀斎
・貫地谷無骨 vs 幻刀斎
・愁二郎 vs 貫地谷無骨
・響陣、彩八 vs 軍兵
残り9人
全対戦カード|神
(9名 → 1名)最終決戦。
※10名には入りませんが、中村半次郎(人切り以蔵)だけは記録に残します。
・彩八・双葉 VS 幻刀斎
・ギルバート VS 幻刀斎
・愁二郎 VS 刀弥
・愁二郎・四蔵 VS 刀弥
・(中村半次郎) VS カムイコチャ
・彩八・双葉 VS 幻刀斎 ※朧流の秘密が明らかになるとともに「衣笠彩八 死亡」残り8人
・カムイコチャ、四蔵、双葉 VS 騎馬隊、警察隊
・(不破)、(進次郎) VS 警察隊 ※吉原の戦い 響陣の婚約者である陽奈の開放戦 進次郎に活躍!
・カムイコチャ VS 刀弥 ※戦えば戦うほど強くなる刀弥の前に、、「カムイコチャ 死亡」残り7人
・愁二郎 VS 響陣 ※自分自身でも制御できず死に至る「天之常立神(あめのとこたちのかみ)」を響陣が使用
一度は、双葉の呼びかけで我に返るも、奥義を止めることはできず
・響陣 VS 蟲毒主催側の忍者達 ※陽奈の開放を知り、自らを爆破し、双葉と愁二郎を逃がす「響陣 死亡」残り6人
・愁二郎 VS (中村半次郎) ※中村半次郎死亡
・四蔵 VS 幻刀斎 ※朧流の過去をすべて背負って生きて来た「幻刀斎 死亡」残り5人
・ギルバート VS 刀弥 ※刀を受けても前に出る、圧倒的剛力であと一歩に追い詰めるも「ギルバート 死亡」残り4人
・四蔵 VS 刀弥 ※幻刀斎との死闘で限界の体力、愁二郎の到着まで耐えに耐え「四蔵 死亡」残り3人
・愁二郎 VS 刀弥 ※覚醒した愁二郎が刀弥を圧倒、父と母に褒められたかった「刀弥 死亡」残り2人
この時点で「愁二郎」は生死不明に、残り1人
エピローグで双葉と進次郎が、賞金を自分たちだけい使うのではなく「愁二郎」「カムイコチャ」「ギルバート」「右京」「(響陣の婚約者)陽奈」などへも配布したことが記載。さらに、愁二郎の生存らしき文章とともに「イクサガミ4部作」は幕を閉じる。
イクサガミで最強は誰なのか 強さランキング1位から10位
4部作が完結し、独断と偏見で1対1でもし戦えば誰が本当は強いのかをランキング形式にしてみました。最終的に到達したレベルでランク付けしております。
第1位:嵯峨 愁二郎
京八流の奥義をすべて身につけた達人。最終決戦では天明刀弥を完全に圧倒し、相手に隙を一切与えない完璧な立ち回りを見せた。攻守ともに死角がなく、作中最強の座にふさわしい存在。
第2位:天明 刀弥
戦えば戦うほど成長し、強くなるという“チート級”の特性を持つ剣士。最終決戦の途中で退けば、次の機会には愁二郎を超えていた可能性もある。潜在能力の高さは作中随一。
第3位:ギルバート
怪力を武器に天明刀弥をあと一歩まで追い詰めた猛者。致命傷を負っても前進をやめず戦うスタイルは多くの読者の涙を誘った。圧倒的な腕力で敵を押し潰す。特に一対一の戦いでは無類の強さを誇る。
第4位:眠
島田宿で愁二郎・カムイコチャ・彩八を含む多数の化物を同時に相手取り、互角以上に渡り合った。戦術次第では頂点に立つ可能性を秘めた実力者。
第5位:化野 四蔵
長年の宿敵・岡部幻刀斎を一騎打ちで下した実力者。もしも、もしも負傷さえなければ、天明刀弥との直接対決でも勝機があったかもしれない。
第6位:岡部 幻刀斎
最後までもっとも不気味で異質な存在。最後に秘密を明かす今村翔吾さんはずるい。朧流の達人であり、腕が伸びる・傷が瞬時に癒えるといった常識外れの能力を持つ。反則級の戦闘力を誇る。
第7位:柘植 響陣
必殺の奥義を使わずとも愁二郎と互角に戦える人者。しかしながら岡部幻刀斎に勝てるイメージがなかなか湧かない。実力は間違いなく上位クラス。
第8位:貫地谷 無骨
序盤を彩った(多分ですがめっちゃ男前)“右京を討った英雄”。底知れぬスタミナと執念が脅威というか異常だが、上位陣と比べると総合力では一歩劣る。
第9位:カムイコチャ
弓術の達人で、中二心をくすぐる魅力的なキャラクター。リンクレベルの弓使い。眠と同様に、戦術次第では上位を狙える潜在力を秘めるが、決め手に欠ける面もある。
第10位:陸 乾
武術の達人で、刀弥に敗れはしたものの最強クラスの動きを見せた。響陣とキャラクターや役割が重なったためか、物語からは早々に退場したといううがった見方も。
まとめ
『イクサガミ』は、スケールの大きさ、キャラクターの魅力、緻密な戦闘描写の三拍子が揃った傑作時代小説です。
生き残ったのは最弱である双葉でした。実写映画化(Netflixで世界同時公開)の発表もあり、続編(イクサガミ「神」)への期待は高まるばかり。
この小説は戦闘シーンの迫力はもちろん、人間関係の機微や戦略も描かれ、すぐに“推し”が必ず見つかるはず。
今村翔吾作品の中でも特に熱量の高いシリーズ、未読の方はぜひ手に取ってください。
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