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【2025年版】今村翔吾おすすめ小説5選|直木賞作家の傑作からNetflix注目作まで

黄色とピンクの壁

直木賞受賞作『塞王の楯』で一気に注目を集め、今や歴史・時代小説界の旗手としても名高い今村翔吾さん。

骨太な物語、胸を打つ人間ドラマ、そして圧巻のエンタメ性を兼ね備えた作品群は、一度読み始めたら止まらない魅力にあふれています。この記事では、これから今村作品に触れてみたい方、何作か読んで「次は何を読もう?」と迷っている方に向けて、著者の魅力が詰まったおすすめ5冊を厳選してご紹介します。

子どもと元忍者の交流を描く感動作から、知略と義を貫く戦国武将たちの生きざま、Netflixでの映像化が決まった異色のバトルロイヤル小説まで。今最も“熱い”作家・今村翔吾の真骨頂を、ぜひこの5冊で味わってください。

もくじ

てらこや青義堂|元忍者と子どもたちの心温まる成長譚

今村翔吾さんの出発点ともいえる一冊。

物語の舞台は、元忍者が営む小さな寺子屋。そこに集まるやんちゃで愛らしい子どもたちとの日々を描く中で、主人公が背負う過去と“命の使い道”が浮かび上がっていきます。子どもたちの成長やそれぞれの特技を活かした活躍、そして彼らに芽生える淡い恋心まで描写が細やかで心に響きます。

やがて現れる過去の敵との壮絶な戦い。伊賀坂入流・鳳、百合一火など、くすぐられるような必殺技の名前や、修行の旅で繰り広げられる冒険も本作の大きな魅力。感動と爽快感が交差する、まさに“今村作品の原風景”とも言える傑作です。

八本目の槍|石田三成の知られざる人間ドラマ

戦国史に名を残す「賤ヶ岳の七本槍」を題材に、彼ら一人一人の視点から戦国時代の葛藤と友情を描いた短編集。

武功だけでなく信念や忠義、心の揺らぎまでが丁寧に描かれており、それぞれの物語が読みごたえ抜群です。そして“八本目”として浮かび上がるのが関ヶ原の戦い、西の大将 石田三成。堅物として誤解されがちな人物に、仲間たちとの関係性や決断の裏側から新たな光が当てられます。すべての仲間から嫌われてもなお、豊臣家を守ろうとした覚悟と孤独。そこには、何とも言えない可愛さと哀愁が漂います。

関ヶ原での“敗者”を英雄として描く視点は、歴史小説に新たな問いを投げかけるもの。今村作品ならではの「人物の再発見」がここにあります。

幸村を討て|多くの登場人物、それぞれの視点で描く真田幸村の姿

タイトルにドキッとさせられますが、これは単なる“討伐”の物語ではありません。

徳川家康をはじめ、織田有楽斎、後藤又兵衛といった多彩な登場人物たちの視点を通して「真田幸村」という人物像を浮かび上がらせていく構成が秀逸。“誰かを描くには、その人を見つめた他者を描く”という今村さんの真骨頂が発揮されており、英雄・幸村の光と影がじわじわと迫ってきます。読むたびに幸村像が変わり、読む人によって好意にも反感にも転がる奥行きのある人物造形は圧巻。

一方で、戦の臨場感や戦略的な駆け引きにも手抜かりはなく、歴史好き・戦国ファンなら胸が熱くなること請け合い。ラストまで緊張感が続く、重厚なエンターテインメント小説です。

著:今村翔吾
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塞王の楯|直木賞受賞の歴史エンタメ大作

“矛”と“楯”、相反する職人たちが築く城と砲火のドラマ。

国友衆による破壊の技術=大砲と、穴太衆による守りの粋=石垣づくり。描かれるのは命を賭けた誇りと信念のぶつかり合いです。

猛将で知られる立花宗茂と弱気だが人徳のある京極高次という2人の武将の姿を通し、守る者、壊す者、それぞれの背景や民を想う気持ちも丁寧に描かれており、単なる技術合戦にとどまらない人間ドラマに昇華しています。

職人たちの手から生まれた“楯”は、単なる防御手段ではなく攻撃手段でもあり、文化と美意識、共同体への誇りの象徴として読者に迫ってきます。熱量・知性・人間味の三拍子がそろった、直木賞受賞にふさわしい傑作です。

私はこの作品を読み終わった後、滋賀県まで旅行に行きました。

イクサガミ|Netflixドラマ化!最も熱いバトルロワイヤル小説

時は西南戦争直後。突如届いた「剣に覚えのある者は天龍寺へ集え」の怪文書に応じ、292人の剣客が集結。

与えられた任務は、殺し合いを通じて“札”を集め、京都から東海道を東上しながら東京を目指すという前代未聞のバトルロワイヤル。

刀、拳、弓矢、毒ガス、トンファーから忍術まで…能力も戦術も異なる剣士たちが次々と登場し、命がけの戦いを繰り広げる様は、まるで時代劇版『バトル・ロワイアル』。「天」「地」「人」「神」の圧倒的4部作。

Netflixでの実写ドラマ化も決まり、今後ますます注目されること間違いなし。今村作品のエンタメ力と構成力が炸裂した、シリーズ随一の異色作です。

読後、必ず気になる「東京」へたどり着いたメンバーはこちらを参考にして下さい↓

今村翔吾おすすめ小説をもっと楽しむためのQ&A

Q1. 今村翔吾さんの作品は、初心者でも読みやすいですか?

A. はい、非常に読みやすいです。
今村翔吾さんの小説は、歴史に詳しくない方でも物語に没入できる構成力と、キャラクターの魅力にあふれています。特に『てらこや青義堂』は感動系エンタメとしても秀逸で、初めての1冊におすすめ。会話文も自然でテンポがよく、初心者でもぐいぐい読み進められます。


Q2. 歴史に詳しくないのですが、理解できますか?

A. 全く問題ありません。
今村作品は史実をベースにしつつも、あくまで“物語”として楽しめるよう丁寧に構成されています。人物の背景や時代の流れも自然に描写されるため、予備知識がなくても充分に楽しめます。むしろ、「歴史に興味を持つきっかけになる」との声も多く寄せられています。


Q3. どれから読むのが一番おすすめですか?

A. 感動系なら『てらこや青義堂』、熱い戦国小説なら『塞王の楯』が特におすすめです。
バトルロワイヤル系の刺激が欲しい方は、Netflix映像化も決定した『イクサガミ』から入るのも◎。好みや読書スピードに応じて、比較的読みやすい文庫サイズから入るのも手です。


Q4. イクサガミは完結していますか?

A. 現在は「天」「地」「人」の3巻まで刊行されており、完結はしていません。
完結編となる第4巻の発売時期は未定ですが、すでに刊行されている3巻だけでも十分な盛り上がりと読みごたえがあります。ドラマ化も決定しており、今まさに話題沸騰中のシリーズです。


Q5. 今村翔吾さんの他の作品も読みたいときは?

A. 歴史以外にも現代小説や短編集も執筆されています。
今回ご紹介した5冊は長編・時代小説が中心ですが、今村さんは現代社会を描く短編も手がけています。また、自ら書店経営を行うなど“本に対する想い”も強い作家なので、エッセイや書店にまつわる連載なども要チェックです。

最後に

今村翔吾さんの小説は、ただの歴史や娯楽にとどまらず、人間の本質に迫る深みと、読者を一気に惹きつけるエンタメ性の融合が魅力です。今回ご紹介した5冊は、彼の作家としての魅力が存分に詰まった代表作ばかり。

どれから読んでも間違いなしですが、1冊読めば必ず次も読みたくなるはずです。今後も新作が続々と登場予定。読む順番に迷ったら、ぜひこのページをブックマークしておいてください!

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