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【2025年版(ジャンル別)】短編小説おすすめ41選|就寝前・通勤中に読める名作集

中小企業診断士養成課程ブログ挿入

短編小説とは、10〜50ページほどで読める“短い物語”。通勤や寝る前、15〜30分で読める気軽さが魅力です。忙しくても読み切れるから、読書初心者にもぴったりのジャンルです。

「短時間で読める面白い小説が知りたい」「感動する短編小説を探している」、そんな声に応えるべく、2025年版のおすすめ【短編小説】をジャンル別に厳選しました。

本記事では、就寝前や通勤時間などのスキマ時間に読みやすく、それでいてしっかり心に残る短編・連作短編集を41冊ご紹介します。癒しの物語からミステリー、ファンタジー、文学作品まで、幅広いラインナップを揃えました。

短い物語の中にも、ときに“思いがけない展開”が仕込まれていることがあります。そうした意外性のある作品が好きな方には、《どんでん返し小説124選》もおすすめです。ラストで物語が反転するような、余韻の残る読書体験をまとめています。興味のある方はあわせてご覧ください。

もくじ

短編小説とは?ページ数と読みやすさの目安

短編小説とは、10〜50ページほどで読める“短い物語”。通勤や寝る前、15〜30分で読める気軽さが魅力です。忙しくても読み切れるから、読書初心者にもぴったりのジャンルです。

短編小説に関するよくある質問とおすすめ作品

Q1. 短編小説とはどれくらいの長さですか?

一般的に短編小説は、原稿用紙100枚以内(約2万字)ほどと言われます。
文庫本換算だと、1話あたり10〜50ページくらい。通勤中や就寝前の「15〜30分」で読み切れる分量が多く、忙しい社会人や学生にもぴったりです。

Q2. 読書初心者でも楽しめますか?

もちろん楽しめます。
短編は1話完結でストーリーがコンパクトなので、途中で挫折しにくいのが魅力です。青山美智子『人魚が逃げた』や星新一『ボッコちゃん』は、文章が平易で読みやすく、読書初心者の方にも自信を持っておすすめできます。

Q3. 高校生や10代におすすめの短編は?

友情や恋愛をテーマにした物語は、10代の心にまっすぐ届きます。
飛鳥井千砂『タイニー・タイニー・ハッピー』や伊坂幸太郎『チルドレン』は、悩みながらも前を向こうとする若者たちを描いた青春短編小説。読後にそっと背中を押してくれるような温かさがあります。

Q4. 感動する短編を探しています。

涙腺を刺激する「静かな感動系」を読みたいなら、原田マハ『ギフト』や西條奈加『心淋し川』がおすすめです。
どちらも、大きな事件ではなく日常の中のささやかな出来事を通して、人の優しさや再生を描いた短編集。読み終えたあと、ほんのり温かい気持ちが残ります。

Q5. ミステリーやホラー寄りの短編集もありますか?

短編ミステリーやホラーも、実は名作揃いです。
米澤穂信『満願』は、不穏な空気がじわじわ高まっていく「イヤな怖さ」が魅力の短編集。芦沢央『神の悪手』は将棋をモチーフにした心理ミステリーで、どんでん返しの切なさが忘れられません。

【まず結論】初心者にも読みやすい3冊|短編小説の入門に最適な作品

👉 「短編小説を初めて読む」「まずは外さない3冊を知りたい」人向けです。

最初の一冊を選ぶなら、この3つを読めば間違いありません。

『月の立つ林で』青山美智子 – 静かな癒しと余韻がそっと心に灯る短編。疲れた夜や、静かに整いたい時間に読みたい“優しさの短編集”です。青山美智子作品の魅力を初めて味わうのに最適な一冊。

『満願』米澤穂信 – 一話ごとに心がざわつく“短編ミステリーの最高峰”。不穏で静かな恐怖、見事などんでん返し──短編の魅力がぎゅっと詰まった名作です。「短いのに濃い」「読み応え抜群」と読者から圧倒的支持を集めています。

『タイニー・タイニー・ハッピー』飛鳥井千砂 – 恋愛・仕事・再生が交わる“やさしい青春連作短編集”。悩んでいる人の背中をそっと押してくれる、温かい物語が詰まった一冊です。10代から大人まで幅広く刺さる「前向きになれる短編」です。

読む目的に合わせて選べる「最初の3冊」です。

【感動&癒し】心があたたまる短編小説・連作短編集(優しい物語を読みたい人へ)

👉 「優しい物語で心を整えたい」「寝る前に静かな癒しが欲しい」人向けです。

心にそっと寄り添ってくれる、やわらかな一冊を探している方へ。
人間関係の温もり、日常の優しさ、ゆるやかな再生の物語など、「泣きすぎない・重すぎない」ほどよい感動を届けてくれる短編・連作短編集を集めました。疲れた心をやさしく整えてくれる本たちです。

月の立つ林で(青山美智子)

ポッドキャスト番組『ツキない話』のリスナーたちを軸に、さまざまな人生が少しずつつながっていく連作短編集。
職場の悩み、家族との距離感、ささいなすれ違い……どの物語にも「今ここを生きる人」の息づかいが感じられます。月明かりのような静かな光が、登場人物たちをそっと照らしていくのが印象的です。

太陽のようにまぶしいドラマではないけれど、ふとした瞬間に思い出したくなる一冊。通勤電車や寝る前の読書にぴったりの、やさしい短編小説です。

日常に少し疲れたとき、そっと読みたくなる癒しの一冊です。

著:青山美智子
¥841 (2025/10/04 21:17時点 | Amazon調べ)

青い壺(有吉佐和子)

偶然生まれた美しい青磁の壺が、さまざまな人の手を渡り歩いていく──壺の“旅”を通して人々の人生模様を描いた連作短編集です。

プレゼントされ、押しつけられ、ときに盗まれ、海を越え、そして再び陶芸家のもとへ戻ってくる。その過程で、時代や境遇の異なる人々の喜びや悩みが、静かに浮かび上がります。

ユーモラスなエピソードもあれば、胸にじんとくる話もあり、感情の振れ幅が心地よい一冊。一気読みしても、少しずつ味わっても楽しめる王道短編集です。

著:有吉佐和子
¥800 (2025/08/02 13:31時点 | Amazon調べ)

人魚が逃げた(青山美智子)

『木曜日にはココアを』で人気の青山美智子による、やさしさに満ちた連作短編集。
物語のカギを握るのは、「アンデルセンの人魚姫から飛び出してきた王子様」という少し不思議な存在。現実と空想のあいだのような空気が、青山作品らしい温度で広がっていきます。

登場人物たちはそれぞれ悩みや迷いを抱えていますが、誰もが「少しだけ前を向ける場所」へとたどり着きます。読み終えたあと、心がふっと軽くなるような連作短編集です。

著:青山 美智子
¥1,350 (2025/04/30 11:07時点 | Amazon調べ)

ハグとナガラ(原田マハ)

「旅に行こう。人生をもっと、あがこう。」
そんな一文に背中を押されるような、大人のための再出発を描いた短編集です。

40〜50代にさしかかり、「こんなはずじゃなかった」と感じている人たちが、国内外の旅を通して少しずつ自分の人生を見つめ直していく6つの物語。華やかな成功ではなく、「これでいいのかもしれない」と思える柔らかな救いが描かれます。

がんばりすぎてしまう人、自分の人生に自信をなくしかけている人にこそ読んでほしい一冊。大人の“再スタート”を静かに応援してくれます。

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¥660 (2024/06/09 15:03時点 | 楽天市場調べ)

ギフト (原田マハ)

アート(芸術)と日常をつなぐ、やわらかな温度の短編集。
プロポーズや結婚、家族との時間など、「大切な人との節目」がテーマの物語が多く収められています。

どの短編も、派手なドラマではなく、ふとした仕草や風景の描写から、そっと心を温めてくれるタイプ。なかでも『コスモス畑を横切って』は、秋のお台場の情景が美しく、読んでいるだけで風と光を感じるような一編です。

読み終わるころには、「誰かに何かを贈りたくなる」。そんなやさしい余韻が残ります。

タイニー・タイニー・ハッピー(飛鳥井千砂)

職業支援施設「タイニータイニーハッピー」を舞台に若者8人が、それぞれ主人公となる連作短編集。

恋愛、仕事、自己肯定感──それぞれが問題を抱えながらも、少しずつ“自分なりの幸せ”へと近づいていく姿がみずみずしく描かれます。

一話ごとに主人公は変わりますが、物語同士がゆるやかにつながっており、読み進めるほど世界が広がっていく構成。恋愛まっただ中の人にも、ちょっと立ち止まっている人にも刺さる、やさしく前向きな短編小説です。恋愛真っ只中の人には、とくに心の奥にじんわり届く一冊になるはずです。

さがしもの(角田光代)

「本」が人と人とを静かにつなぐ9つの物語。「日本でもっとも美しい文章を書く作家の1人」と私が思っている角田光代さんの短編小説です。

古本屋で偶然見つけた“かつて自分が売った本”との再会や、別れを前に共有の本棚を整理する同棲カップルの話など、本をめぐるささやかなドラマが印象的です。

淡々とした文章で大きな事件は起きませんが、言葉の端々にじんわりと感情がにじみ、読み終えると「本っていいな」としみじみ思える一冊。本好きはもちろん、久しぶりに読書を再開したい人にもおすすめです。

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【ミステリー&どんでん返し】ゾクッとする短編ミステリー・短編小説(スピーディに読みたい人へ)

👉 「スリルや意外性のある短編が読みたい」「一気読みしたい」人向けです。

一気読み必至のミステリー短編・連作短編集をセレクトしました。

「予想外のラスト」「緻密な伏線」「静かな恐怖」──短編ならではのスピード感と濃度で味わう、ゾクッとする読書体験をどうぞ。

アミュレット・ホテル(方丈貴恵)

どんな犯罪者でも「2つのルール」を守れば、ホテル内で自由に行動できる。そんな“特別なホテル”を舞台にした本格短編ミステリー集。

そのルールとは「ホテルに損害を与えないこと」「敷地内で事件を起こさないこと」。シンプルゆえに、破ったときの代償は絶大です。

裏社会の取引や秘密の依頼が行われるなか、「事件が起きてはいけない場所」で起こる“ありえない謎”の数々。緊張感ある閉ざされた空間と、論理的な謎解きが好きな方にたまらない一冊です。

満願(米澤穂信)

『インシテミル』『儚い羊たちの祝宴』で知られる米澤穂信が描く、“言葉にしづらい違和感”がじわじわ積み重なっていく短編集。不気味で不穏な短編集を読みたいなら、まずはこの1冊。

『柘榴』『満願』『夜警』『死人宿』など全部で6編、どの短編も静かに読者を追い詰めていく展開が見事です。

背筋が凍るようなラストもあれば、「そう来るか」と唸る心理描写もあり、読後はどっと疲れるのに、なぜかもう一話読みたくなる中毒性があります。上質な短編ミステリーを探している方にまずすすめたい一冊。

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看守の流儀(城山真一)

刑務所という“見えない現場”を舞台にした全5編の短編集。
受刑者ではなく「看守」にフォーカスすることで、刑務所という特殊な職場で働く人々の葛藤や矜持が浮き彫りになります。

どの話にも読みごたえがあり、ラストには見事などんでん返しが待っていますが、過剰なショック描写はありません。渋くて重厚なのに、驚くほど読みやすい一冊。誠実な筆致とミステリーの面白さが同居した、隠れた名短編集です。

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神の悪手(芦沢央)

将棋をモチーフにした7つの物語を収めた短編ミステリー集。将棋の詳しいルールを知らなくても、まったく問題なく楽しめます。

キーワードは「悪手(あくしゅ)」。勝負の世界での一手が、その人の人生や人間関係にも重く響いていく構成です。

勝ち負けの裏にある後悔や葛藤、恩義、嫉妬……人間の心理を鋭く描き出しつつ、どの物語にも切なさが漂います。とくに師弟関係を描いた『恩返し』は、多くの読者が「忘れられない一編」と挙げる名作です。

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Y駅発深夜バス(青木知己)

「ハズレのない短編集」を読みたいなら、この一冊。

どんでん返し、鉄道ミステリー、ホラー風味、ユーモア小説…11編のバリエーション豊かな短編が収められています。

重すぎる話やグロテスクな描写は少なく、テンポよく読めるため、読書スランプ中の人にもぴったり。読後には「やっぱり小説って面白い」と再確認させてくれる、“読み味のいい”短編集です。

邪馬台国はどこですか(鯨統一郎)

歴史ネタをつまみに、お酒を飲みながら楽しむような“ゆるい”ミステリー短編集。

表題作では、邪馬台国が九州でも近畿でもない「とんでもない場所」にあったという大胆仮説が語られます。

『ブッダは悟っていなかった』『聖徳太子の正体』など、どこまで本気でどこから冗談なのか分からない絶妙なさじ加減がクセになる一冊。歴史に詳しくなくても楽しめ、会話のネタにも使える気軽な短編です。

その復讐お預かりします(原田ひ香)

「派手ではないけれど、妙にリアルな復讐劇」が味わえる連作短編集。

結婚相手に裏切られ、会社でも孤立してしまった女性・神戸美菜代が、評判の高い復讐代行『成海事務所』に依頼するところから物語が始まります。

各話は一応の決着を迎えますが、スカッとする勧善懲悪ではなく、「こんな結末もあるのかもしれない」と思わされる苦みが魅力。暗くなりすぎず、すきま時間で少しずつ読み進められる大人向け短編集です。

宵待草夜情(連城三紀彦)

昭和の空気と、愛と執着が濃密にからみあう短編集。

男女の心理戦、サディズムとマゾヒズム、エロティックで危うい関係性──どの物語も、きれいごとでは済まない感情が描かれています。

文章は静かで洗練されているのに、内容はとにかく濃厚。読み終わったあとは、しばらく別の本に手を伸ばせなくなるほどの余韻が残ります。他では味わえない世界観に浸りたいときに。

とにかく濃くて濃くてさらに濃い世界観。連城三紀彦だからこそ書けた、極上の短編集です。

著:連城三紀彦
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【2025年版】どんでん返し小説124選|最後に世界が反転する名作・傑作ミステリー集

「短編のスピード感が好き」なら、ラストの衝撃が楽しめるどんでん返し小説と相性抜群です。
短時間で“騙される快感”を味わいたい人はこちら。

【ファンタジー&SF】異世界と想像力を味わう短編小説・連作短編集(世界観を楽しみたい人へ)

👉 「日常を少し離れて異世界に浸りたい」「不思議でワクワクする短編が好き」な人向けです。

日常を少し離れて、想像力の翼を広げたいときに。
ファンタジーやSFの短編・連作短編集は、短いページ数のなかに、驚くほど豊かな世界を閉じ込めています。異世界、超能力、宇宙、時間──そんなキーワードに惹かれる方へ。

このあたりの人たち(川上弘美)

とある町の「このあたり」に暮らす人たちの日常を描いた、全26編の短編集。

1編4〜6ページほどのごく短い物語が続いていきますが、それぞれがゆるやかにつながっていて、不思議な連続性を感じさせます。

奇妙だけどどこか懐かしい出来事が、淡々とした筆致で綴られていき、読み終わるころには「変な夢を見ていた」ような感覚に。最後のページまで行くと、思わず最初から読み返したくなる、不思議な中毒性を持った一冊です。

僕らだって扉くらい開けられる(行成薫

「使えない」レベルの超能力を持つ人たちが、小さな一歩を踏み出す連作短編集。

ものを数センチだけ右に動かせる、怒るとどこかに火をつけてしまう、触ると相手を金縛りにできる(ただし髪の毛が抜ける)……そんな微妙な能力を抱えた人々が主人公です。

彼らは自分の力を持て余しながらも、誰かを救ったり、誰かの心を軽くしたりしていきます。最終話で全員が集結し、ひとつの事件に立ち向かう展開は、さながら“弱小アベンジャーズ”。不器用だけど温かいヒーローたちの物語です。

光の帝国(恩田陸)

超能力を持つ“常野一族”をめぐる11の物語を収めた連作短編集。

透視、記憶操作、未来視など、特別な力を持ちながら、歴史の影でひっそりと生きてきた一族の姿が描かれます。

能力そのものの派手さよりも、「力を持ってしまったがゆえの孤独」や「家族のしがらみ」に焦点が当てられているのが印象的。やさしくて、でもどこか哀しい。続編も含めて読むと、世界観にぐっと深みが増すシリーズです。

あなたの人生の物語(テッドチャン)

映画『メッセージ』の原作を含む、知的で骨太なSF短編集。

言語や時間、自由意志といったテーマを大胆に物語へ落とし込み、「SF小説ってここまで深いことが描けるのか」と驚かされます。

表題作『あなたの人生の物語』は、異星人とのコミュニケーションを通して、人間の認識そのものが揺さぶられていく一編。他にも『バビロンの塔』など、読むたびに解釈が変わりそうな作品が並びます。少し難しくてもいいから、深い読書をしたい人におすすめです。

東京奇譚集(村上春樹)

東京の片隅で起こる、少しだけ現実からずれた出来事を描いた5つの短編を収めた一冊。

『偶然の旅人』『ハナレイ・ベイ』『腎臓のかたちをした石』『品川猿』など、タイトルだけでも興味をそそられる作品が並びます。

怖くはないけれど、どこか不穏で、静かな違和感が残る物語たち。「世にも奇妙な物語」の雰囲気が好きな方なら、きっとハマるはずです。通勤電車や寝る前に、1話ずつ読むのにちょうどいい短編集です。

ボッコちゃん(星新一)

ショートショートの金字塔とも言える一冊。

2〜3ページで完結する超短編が次々に現れ、気づけば何話も読んでしまいます。

『ボッコちゃん』『おーい、でてこーい』『ねらわれた星』など、今なお語り継がれる名作が多数収録。ちょっと不気味で、ちょっと皮肉で、ちょっと笑える。短いながらも、社会や人間への鋭い視線が光ります。

読書が苦手な人、スマホばかり見てしまう人への「読書の入り口」としても最高の一冊です。

日本以外全部沈没(筒井康隆)

タイトルからして強烈な、ナンセンスパロディ短編集。

表題作『日本以外全部沈没』は、小松左京『日本沈没』のパロディで、「日本だけが沈まず、世界中から人が流れ込んできたら?」という世界を描きます。

農協のお年寄りが月に行って宇宙人と宴会をする『農協月へ行く』など、どの物語も自由すぎる発想とブラックユーモアが炸裂。難しいことは考えず、バカバカしさを楽しみたいときにぴったりの一冊です。

中国行きのスロウ・ボート(村上春樹)

村上春樹の初期短編集であり、のちの長編作品にもつながる“原点”が詰まった一冊。

表題作『中国行きのスロウ・ボート』をはじめ、『土の中の彼女の小さな犬』『午後の最後の芝生』など、7編が収録されています。

どの短編にも、どこか満たされない感情や、ふとした距離感が漂い、「これぞハルキ節」と感じさせられます。長編とはまた違った密度で、村上春樹の世界に浸れる短編集です。

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【静けさと余韻】文学寄りの短編小説・短編集(落ち着いた物語を読みたい人へ)

👉 「静かで余韻の残る文学的な作品を読みたい」人向けの落ち着いた短編です。

派手な事件も、大きな感動もない。けれど、静かに深く心に残る。
言葉の余白や、行間に漂う感情を味わいたいときに読みたい、文学寄りの短編を集めました。

短いながらも、読み返すたびに新しい感情が見つかる——そんな一冊に出会えるはずです。

心淋し川(西條奈加)

江戸の片隅にある架空の川「心淋し川(うらさびしがわ)」のほとりに暮らす人々の日常を描いた時代短編集。

登場するのは、失意の中でも一歩を踏み出そうとする人々。貧しいながらも、ささやかな幸せを見つけようとする人々の姿が、あたたかな筆致で綴られています。

とくに、師匠の店を継いで荒れた店を立て直そうとする料理人の物語は、派手さはないものの胸に染み入る一編。泣かせにくるのではなく、気づけば目頭が熱くなっているタイプの短編集です。

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雪沼とその周辺(堀江敏幸)

「雪沼」という町と、その周辺に暮らす人々をめぐる静かな短編集。

何気ない会話やしぐさ、風景描写のなかに、言葉にならない感情がにじんでいます。

ラストの「ラストゲーム」では、閉店前のボウリング場で過ごす老店主と若い男女の時間が描かれ、優しくも切ない余韻が残ります。ドラマチックな展開はありませんが、ページを閉じたあとに長く心に残る、“ひたるための一冊”です。

城の崎にて・小僧の神様(志賀直哉)

わずか数ページの短さなのに、読後に残る余韻は何十ページ分にも感じられる、“生と死”を深く考えさせる短編集です。

とくに『城の崎にて』は、療養のために訪れた城崎での静かな日々の中で、主人公が蜂やイモリの死を通して、生の輪郭を見つめ直していく物語。

純文学にあまり馴染みがない人でも、するりと読める平明な文体が魅力で、短いのに読後の余韻は驚くほど長く続きます。

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李陵・山月記(中島敦)

日本文学の教科書にも登場する名作短編集。「臆病な自尊心、尊大な羞恥心、それゆえ切磋琢磨をしなかった怠惰」――この一文に、思わず自分を重ねてしまった経験がある方も多いのでは。

『山月記』では、「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」に縛られた詩人が、ついに虎となって山野をさまよう姿が描かれます。

若いときに読むと刺さり方が浅くても、年齢を重ねてから読み返すと、まるで別の物語のように感じられるのがこの一冊のすごいところ。自分自身の生き方をふと振り返りたくなる、何度でも読み返したい短編集です。

【青春・再生・人生ドラマ】大人の心に刺さる短編小説・連作短編集(人生に迷うときに)

👉 「人生に迷っている」「人間ドラマで心に響く物語を読みたい」人向けです。

「うまくいかない日々」や「立ち止まる人生」にそっと寄り添う短編を。
挫折、再出発、友情、葛藤…。リアルな人間模様が丁寧に描かれた、心にじんわり響く短編集を選びました。
がんばるあなたの背中をそっと押してくれる一冊が、きっとあります。

風に舞いあがるビニールシート(森絵都)

表紙にも書かれていた通り「大切な何かのために懸命に生きる」6つの物語。

すでに大切なものが何であるかを分かっている人、分かっていない人、その大切なものに対するアプローチも1人1人様々で、 決してかっこいい主人公が出てくるわけでもないのに胸に響く6つの短編。

高校時代に友人達と約束した「10年後の小さな誓い」を実行するため、仕事をとるか誓いをとるかに揺れ動く『ジェネレーションX』が一番好きでした!でも、全ての物語が良かったです。表題作は思わず涙がこぼれました。

望郷(湊かなえ)

湊かなえさんが描く、瀬戸内海の島を舞台にした6つの短編小説集。彼女の世界観を短編で味わいたいならこの作品!
家族、秘密、贖罪…それぞれの短編は独立した物語ながら、「生まれ育った土地」に向き合う登場人物たちの心情が静かに胸に迫ります。

中でもおすすめは、第2話『海の星』。父を失った少女と、その母親のもとに現れた中年男「おっさん」。数十年後に明かされる彼の“本当の目的”に、思わず息を呑むこと間違いなしです。湊かなえらしい“イヤミス”の雰囲気をまといつつ、どの物語も読後に嫌な余韻を残さず、深く心に残る構成。

ミステリー好きはもちろん、静かな人間ドラマが好きな方にもおすすめの短編集です。

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夜を守る (石田衣良)

池袋じゃない、木更津でもない。今回は「上野」が舞台の青春短編集。

石田衣良さんの作品といえば『池袋ウエストゲートパーク』が有名ですが、『夜を守る』ではその視点を“上野”に移し、街と若者たちのリアルな息づかいを切り取ります。

街の片隅で、人知れず「夜」を守る若者たち。ドラマチックすぎず、でも確かに熱いエピソードがいくつも詰まっています。どの話も読みやすく、爽やかな読後感で心地よく一日を締めくくれます。「なんだか街を歩きたくなる」そんな気分にさせてくれる、静かで熱い短編集。

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チルドレン(伊坂幸太郎)

不器用だけど憎めない男・陣内を中心に展開する、5編からなる短編集。

伊坂幸太郎作品の魅力であるテンポ感、会話の妙、意外な繋がりが本作でも存分に味わえます。最初の『バンク』では、銀行での人質事件に巻き込まれる中、「犯人は誰だ?」となります。

以降のエピソードでは、家庭裁判所の調査員となった陣内の“正義感あふれる暴走”が炸裂。ときに不器用で、ときに空気を読まない彼が、それでも他人を救っていく姿には、心がふっと軽くなるような感動があります。父親を尊敬できなくなった少年のエピソードは特に胸に残る1編。読後感が爽やかで、気軽に読めるおすすめの短編集です。

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店長がいっぱい(山本幸久著)

人情味と笑いが詰まった“がんばる人の短編集”です。

丼ものチェーン「友々屋」の各店舗を舞台に、店長たちが1章ごとに主人公として登場する連作短編集。ホロリとさせる話から、クスッと笑える話まで、どの物語にも“ちょっと不器用だけど誠実な人間模様”が詰まっていて、読んだあとにふっと背中を押してくれる一冊です。

「人生って、いろいろあるけど、それでも何とかなるかも」そんな気持ちにさせてくれる、まさに現代の“応援短編集”。おすすめは「松を飾る」と「一人ぼっちの二人」。ややこしい伏線やモヤモヤもなく、読後は不思議と「よし、もう少しがんばろう」と思わせてくれます。

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キッチン(吉本ばなな)

吉本ばななのデビュー作にして、今もなお読み継がれる不朽の短編集。

収録されているのは、「キッチン」「満月」「ムーンライト・シャドウ」の3編。いずれも“死”をテーマにしながら、静かで優しい語り口で「再生」へ向かう人々の姿を描いています。

表題作『キッチン』では、祖母を亡くし天涯孤独となった「みかげ」が、同じ学校の「雄一」との共同生活を通して少しずつ前を向いていきます。『満月』では雄一視点に切り替わり、そして『ムーンライト・シャドウ』では恋人を事故で失った「さつき」の物語へ。

会いたさから自宅に何度も電話をかけたり、驚かせるために部屋に忍び込んだり——今では考えにくい“昭和のヤバい空気感”も、どこか懐かしく感じられます。

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月とコーヒー(吉田篤弘)

「この本は、寝る前に読んでください」、著者・吉田篤弘さん自身があとがきにそう記すように、夜に読むのがぴったりな24編の短編集です。

どの話も、大事件は起きません。驚きの展開も、涙を誘う感動もありません。けれど淡々と描かれる日常の風景と、不思議な静けさにいつの間にか心が引き込まれていきます。


物語どうしがほんのりつながっていたり、くすっと笑える瞬間があったり、そして読後には…ほとんど内容を覚えていない、というのもまた魅力。就寝前の読書に最適な「静かな」短編集を探している方に。

著:吉田篤弘
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【豪華作家陣のアンソロジー】一冊で何度もおいしい短編小説の名作セレクション

👉 「いろんな作家を一度に楽しみたい」「名作だけをつまみ食いしたい」読者向けです。

小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇(伊坂幸太郎選)

「読書を辞めたくなったら、これだけは読んでほしい」、そんな伊坂幸太郎さんの思いが詰まった、珠玉のアンソロジー短編集。

芥川龍之介の名作『杜子春』から、切れ味鋭いミステリー『煙の殺意』、電車で噴出してしまったパロディ『ヘルメット・オブ・アイアン』まで、ジャンルも時代も超えた全13作が収録。泣ける・笑える・考えさせられる、まさに「小説の惑星」を旅するような読書体験が楽しめます。

初心者向けの触れ込みですが、文学的な深さもあり「ちょっと骨のある短編を読みたい」中級者にもおすすめです。

1日10分のぜいたく(あさのあつこ、小川糸、重松清他)

人気作家8人による“ちょっと贅沢な”短編集。

あさのあつこ、小川糸、いしいしんじ、小池真理子、沢木耕太郎、重松清、高田郁、山内マリコと、豪華すぎる顔ぶれが一冊に集結しています。日常の中にふっと染み込むような短編ばかりで、「ここで終わり?」「もっともっと読みたい!」と、続きが気になる作品もたっぷりあります。

感動あり、余韻あり、思わずくすっと笑える話あり——通勤電車やお昼休みに読むのにぴったりな1冊。

あなたとなら食べてもいい(柚木麻子・町田そのこ 他)

柚木麻子、町田そのこ、彩瀬まる、島本理生など、人気女性作家7名による豪華短編集。
テーマは「食」。パンケーキ、焼きそば、コーヒー、ちらし寿司……すべての作品が「食のある風景」を舞台に展開されます。お腹が減ります。

心がじんわり温まる作品もあれば、思わずゾクリとするようなミステリー風味のものもあり、まさに味わい豊かな一冊。
難解さはなく、1日1話ずつ気軽に読めますよ。

【文学・純文学系】読後に深い余韻が残る短編小説・名作短編集

👉 「古典や純文学も読んでみたい」「短くても深い読後感を味わいたい」人向けです。

砂の女(安部公房)

昆虫採集のため訪れた村で、主人公は奇妙な宿に案内されます。

それはアリジゴクのように深い砂穴の底に建つ一軒家。中にいたのは1人の未亡人。

最初は外の生活に戻るため、アリジゴクから逃れようと試みるも、やがて彼は穴の暮らしに順応していきます。読むたびに新たな解釈が生まれる不条理文学の傑作で、短いながらも圧倒的な密度。静かな恐怖と諦観が、じわじわと心に残ります。

著:安部公房
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最後は臼が笑う(森絵都)

男運に恵まれず、癖のある“ろくでなし”ばかりと縁がある桜子。

周囲が心配して「男運を上げる会」を結成するも、当の本人は意にも介しません。そんな彼女が出会ったのは、一切の可愛げがない極悪人。ほんの少しでも良い所を探そうとする桜子ですが…全くなし。軽妙な語り口と、タイトルの意味が鮮やかに浮かび上がるラストのひねりが心地よい短編です。

Audible
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形(菊池寛)

摂津随一の槍名人・中村新兵衛は、可愛がってきた若武者に頼まれ、自らの象徴である鎧兜を貸し、別の鎧で出陣します。

わずか2,000字ほどの中に、形の重要性が凝縮された一編。文中の「唐冠の兜は、戦場の華であり敵に対する脅威であり味方にとっては信頼の的であった」という一文が、物語全体を鮮やかに象徴します。青空文庫で手軽に読めます。

人は見かけが9割、という言葉も流行りましたがビジネスマンにも必読の書。

セメント樽の中の手紙(葉山嘉樹)

工事現場で働く主人公が、セメント樽の中から見知らぬ木箱を発見します。

中には女工から恋人へ出した手紙が――。過酷な労働環境や社会の格差を背景に、短い文章の中に濃厚な悲哀がにじむプロレタリア文学の代表作。文庫換算で数ページ、あっという間に読めますが、読み終えた後の余韻は長く残ります。

驚きの展開が好きな方は、最後に世界が反転する【2025年版】どんでん返し小説124選|衝撃のラストが待つ名作ミステリー決定版もぜひ読んでみてください。

読み終わった瞬間に“うわ…”と息を呑む名作だけを集めています。

【まとめ】短編小説は“すきま時間の最高の贅沢”です

短編小説は、人生のあらゆる隙間にそっと入り込んでくれる存在です。

ほんの10分の読書で、心が晴れたり、少し泣けたり、ふっと笑えたり──そんなささやかな感情の揺れが、忙しい毎日に小さな余白をつくってくれます。

ここで紹介した41冊のなかから、今のあなたにちょうどいい一冊が見つかりますように。
就寝前や通勤中のひとときに、短編小説という“ささやかな贅沢”をぜひ楽しんでください。

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