今回の記事では、ITコーディネータ(ITC)を目指すあなた!に向けて記事化しました。
費用はそれなりにかかりますが、いわゆる超難関資格ではなく、これから先さらに人気が出る可能性もあるので余力がある方にはお勧めします!
「ITコーディネータ」の資格を取りたいなと少しでも思っている方
「ITコーディネータ」に興味があり、どんな資格なのかな?と思っている方
そんな方々の参考になれば嬉しいです。択一は合格ラインが60点以上と言われる中、78点で多少の余裕をもって合格でした。
ITコーディネータ(ITC)の使命とは
ITコーディネータの使命は「ITコーディネータは技術の開発や導入を最終的な目的とせず、経営者の視点に立って企業経営の未来のためにIT投資に関する的確な支援をおこなうこと」とされています。
この指名に対する私の理解は、何か経営課題解決に向けてシステム導入を依頼・相談されたとしても!
システムを使わないという選択肢(業務プロセス改善による解決など)を必ず頭の中に置いておくこと
です。
ITコーディネータ(ITC)は一体どんな資格なのか
ITコーディネータは国家資格ではなく経済産業省の推進資格(民間資格)です。
近年のIT化・DX化という時流にも背中をおされ、受験者は年々拡大しており、既に資格を取得&資格維持を続けているITコーディネータの数は約7,000名にものぼります。
(ひょっとすると国家資格になる可能性もあり、今のうちに取っておく事は戦術的に良いかも)
IT関連資格と言えば何が思い浮かびますでしょうか?
『ITパスポート』や『基本情報処理技術者』や『MOS』などがパッと浮かんだかも知れません。
しかしながら、この「ITコーディネータ」はイメージとして浮かぶ上記のものとは全く違います。
資格自体にITと言う枕詞は付きますし、IT領域には間違いないのですが技術的なIT専門用語は一切問われず、システム開発時のマネジメントやコミュニケーション手法、更にはITをどのように経営戦略に組み込んでいくかが問われる資格です。
よって!
システム会社に勤務するバリバリのSEさんより、経営企画に近い仕事をしてきた方の方が取りやすい!
というのが実際に取得した(IT技術はほぼ零点)私の感想です。
ITコーディネータ(ITC)の勉強時間・難易度はどれくらいなのか
いろいろなWebサイトを参照してみましたが、ほぼ筆記試験合格(択一式)に必要とされている学習時間は同じ。
すばり、50時間です
(ITが超苦手な)私の場合も、平日2時間と休日4時間、勉強期間は2週間くらいで合格できたのでほぼ同じ時間です。
もちろん、この択一試験以外に「6日間のケース研修」がありますが、そちらのケース研修は欠席をせず・レポートをしっかりと出しておけば落ちることはありません。
ITコーディネータ(ITC)の試験内容
ケース研修
ケース研修(実習)とは、択一式の筆記試験と同じでITコーディネータ資格認定に必要となるプログラムです。
プログラミングとかアーキテクチャーなどといった技術的・システム的なケース研修ではなく、乱暴に言うと経営改革とコミュニケーションのケース研修です。(グループワークをして誰かが発表して‥の繰り返し)
ITコーディネータと言えばこれ!と言われるIT経営推進プロセスガイドライン(というピンク色をした参考書)を活用しながら仮想企業を題材にITを意識した経営改革・課題解決をチーム一丸となって実施します。
かなり豆知識にはなりますが、このIT経営推進プロセスガイドラインはメルカリなどでもかなり出品されています。プロセスガイドラインのバージョンはしっかりとチェックする必要がありますが、出品されていれば即買いです。
現在では集合型だけではなく、リモート型のケース研修も行われていると聞いておりますがグループワークが中心、というよりグループワークしかないのでF2Fの集合型を強くお勧めします。
実施期間
基本形態としては、朝の9時半~18時まで、週末の土・日曜 あるいは平日、いずれの場合も計6日間になります。
研修手法と対策
ITCの公式サイトを見ると「講義」「グループ討議、ロールプレイを通じた疑似体験」とありますが、9割以上はグループ討議と発表と質疑応答でした。4~5名で1チームとなり、様々な課題解決に取り組みます。
1つだけアドバイスできるとすれば、最初の方に創る「変革構想書」などは最後まで使い続けることになります。後で修正すれば良いが通用しないので特に最初(のアウトプット)は気合を入れて参加されることをお勧めします。
ケース研修が終わればこんな修了証がもらえます(嬉しい)
択一式筆記試験
攻略法
実施期間は長い範囲で年2回(1月~3月など)行われ、同じタームでは2回受験することができません。
私は2024年3月の頭に受けてきたばかりなので、まだ記憶に新しい状態!このパートの記載内容は「これから受験する方」に非常に役立つと信じています。
択一試験は120分バージョンが基本形、他の関連資格保有者向けに80分バージョンもあります。が、結局勉強することは同じで「IT経営推進プロセスガイドライン(というピンク色をした参考書)」の読み込みがベースです。(基本問題は全てここから出題されます。)
応用問題は本当に様々(例えば、東京・大阪にデータセンターを設けている。災害時のリスクを想定してモニタリングしておくべきことは何か‥)で具体的対策は困難、ここは自分を信じて一般常識を発揮+過去問で十分です。
これをすれば合格する!(逆にこれ以外はしなくていい!問題集など不要)ですが
結論、IT経営推進プロセスガイドラインを3回む+原則は全て暗記+キーマンズネットで過去問 です。
過去問に関しては、キーマンズネット様のWebサイトで個人アカウント作成!
これによりメールで1日1問が届くのと、過去3カ月分の問題と解答が閲覧できます。
キーマンズネット様のページ ↓
https://kn.itmedia.co.jp/itcc/
試験では「全く」同じ問題(使いまわしやりすぎ)もかなり出てましたよ
原則を全て暗記、これについては逃げ道はありません。
確実に合格したいなら、絶対に丸暗記してください。
①領域名・プロセス名・ステップ名などを言われたら、それに紐づく原則が言える事(100%正確でなくてOK)
②原則と各要約を紐づけられること(要約の暗記は不要です)
③特に色々な原則に重複してくる類似フレーズ「価値創造」「全体最適」「新しい事業」「ステークホルダー」等を含む原則は要注意です。(②で書いた紐づけ問題で狙われます)
余力があれば!
各プロセスの手順「企画書」→「報告書」→「評価書」などの手順を叩き込み、各プロセスの成果物を8割そらんじられれば1,000%合格です。
CBT試験とは
ITコーディネータの択一はCBTで行います‥これを見て私は何のことかわかりませんでした。
IT関連の資格試験では一般的ですが、試験会場は個人ブースがすし詰めになった部屋になります。そこにPCが置いてあり、時間が来たらはじめ時間が終われば結果を自分で確認して帰るというスタイルです。
CBTと聞くと?となりますが、端的に言うと社外のワークスペースでEラーニングをするイメージで、気楽です。
合格すればこんなのが出てきます(嬉しい)/ 78点でした。
ITコーディネータ(ITC)の資格を取得するための費用
ITコーディネータの資格を獲得するまでには「択一式の筆記テスト」と「ケース研修」があります。
それぞれの費用(テキストや参考書除き)は、
この試験受験料が択一式のテストになります。
そして、合格後の話にはなりますが、資格認定登録料として22,000円(税込)がかかります。
ここまでが合格から登録までのイニシャルコスト。
そして、様々なところでネガティブな話題になっておりますがITコーディネータの資格を維持するには「更新料」と「フォローアップ研修」が必要になってきます。
更新料は資格を取得した後、2年目から毎年、資格更新登録料として22,000円(税込)がかかります。
フォローアップ研修は3回目の資格更新までにITコーディネータ協会が開催する講座を3つ受講する必要があり、そのうち2講座が集合研修(@33,000円)+eラーニング(5,500円)になります。
少し整理すると
イニシャル費用(合格+登録)が約25万円、ランニング費用(維持)が3年で約10万円
です。高いですね‥
ITコーディネータ(ITC)が活躍できる場所
ITコーディネータは、小規模事業者から大企業まで、製造業から公的機関まで、あらゆる分野で企業内ITコーディネータとして活躍しているそうです。(私自身はあまりお会いした事がありませんが)
ITコーディネータのケース研修で講師の方がおっしゃっていたのですが
◇「ITコーディネータのケース研修講師をやる仕事」
◇「ITコーディネータとして商工会議所などでIT導入へ向けた講師を務めるなどの仕事」
はそれなりに存在するそうです。
研修後に幾つか私も調べてみましたが確かに経歴に「ITコーディネータ」という方が講師を務められているものは複数存在しました。
ITコーディネータ資格だけで独立してコンサル業をやる、というのは困難
ですが副業に活用したり、他資格を持つ独立者が差別化の要素として活用する‥は選択肢としてあると感じます。
おまけ 合格すればこんなのもらえます
非常にこじんまりしていますが、逆に可愛くてナイス!
最後に
表現が冗長で、どこが重要なのか分かりにくいプロセスガイドライン、テスト後にここが重要だったなと思い返しながらキーワードだけ引っこ抜いたものを明日以降追記します。
少しでもご参考になればうれしいです。
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