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人生をやり直したい時に読む小説10選|疲れた大人がもう一度前を向ける物語

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人生をやり直したい。

そう思う時は、必ずしも大きな失敗をした時だけではありません。

仕事に疲れた時、人間関係がうまくいかない時、思い描いていた人生と今の自分が少しずれていると感じた時。あるいは、心だけがどこか置き去りになっているような時。

この記事では、人生をやり直したい時、疲れた心を立て直したい時に、そっと寄り添ってくれる小説を10冊紹介します。

もくじ

まず読むならこの3冊

迷ったら、まずはこの3冊から選ぶのがおすすめです。

仕事や人生を立て直す勇気が欲しいなら『本日は、お日柄もよく』。

理不尽の中でも折れない強さがほしいなら『空飛ぶタイヤ』。

疲れた生活を静かに整え直したいなら『ツバメ食堂』。

どれも、「もう少し、踏ん張って生きてみよう」と思わせてくれる小説です。

本日は、お日柄もよく(原田マハ)|人生は言葉で動き出す

「もうだめだと思ったとき、想像してみるといい。三時間後、涙がとまる。二十四時間後、涙はかわく。二日後、顔を上げている。三日後、歩き出す」この一節に、何度救われたか分かりません。

偶然耳にした結婚式のスピーチに心を動かされた主人公は、スピーチライターに弟子入りし、“言葉の力”で人の心を動かす側へ歩み始めます。

努力と成長を重ねながら、自分自身の人生も少しずつ変わっていく姿がとても丁寧に描かれていて、読むたびに元気をもらえる作品です。人生をやり直したい時、静かに背中を押してくれるような温かさのある一冊です。

空飛ぶタイヤ(池井戸潤)|理不尽の中でも折れないために

死亡事故の責任を大企業からなすりつけられた中小企業社長が、巨大組織の隠蔽体質に立ち向かう社会派エンタメ小説です。

周囲の反発や脅迫にも屈せず、真実を追い求める姿が胸を打つ。次々と現れる協力者との連携や、逆境を跳ね返していく展開は痛快そのものです。

働いていると、理不尽さに押し潰されそうになることがあります。それでも「正しいことを貫こう」とする主人公の姿に、静かに勇気をもらえる一冊です。働くことに疲れた時、「もう少し頑張ってみよう」と思わせてくれる一冊。

かもめ食堂(群ようこ)|人生をゆっくり整え直したくなる物語

フィンランド・ヘルシンキで、日本人女性が営む小さな「かもめ食堂」。そこに人が集まり、少しずつ人間関係が広がっていく、静かで温かな物語です。

まったく違う人生を歩んできた人たちが、ゆるやかにつながっていく様子に、不思議と心が落ち着いていきます。

読んでいると、シナモンロールの香りや北欧の空気まで伝わってくるようで、慌ただしい日常から少し離れたくなる。もっとゆっくり生きてもいいのだと思わせてくれる一冊です。

舟を編む(三浦しをん)|言葉に人生を懸ける人々の物語

一冊の辞書を編みあげていく人々を描いた物語です。地味で目立たない仕事ですが、誰かに言葉を届けるために膨大な時間と情熱を注ぐ姿が、ユーモアを交えながら丁寧に描かれています。

主人公のまっすぐすぎる性格や、言葉への異常なまでの集中力はときに狂気にも見えるほど。それでも、仲間たちとの絆や衝突を通して、少しずつ居場所を作っていく姿が胸に残ります。

読書や言葉が好きな人にはたまらない一冊。何かに夢中になれることの尊さを、静かに教えてくれる物語です。

阪急電車(有川浩)|日常の優しさが心に残る物語

阪急今津線を舞台に、車内で交差する人々の人生を描いた連作小説です。各駅ごとに異なる登場人物のドラマが描かれ、少しずつ物語がつながっていきます。

あずき色の車体や落ち着いた車内の空気まで伝わってくるようで、「また阪急電車に乗りたい」と思わせてくれる一冊。関西にゆかりのある人なら、より深く胸に響くはずです。

偶然の出会いや小さな優しさが、誰かの人生をそっと変えていく。疲れた日に読みたくなる、温かな読後感の残る物語です。

木曜日にはココアを(青山美智子)|小さな優しさが連鎖していく物語

街の片隅にある小さなカフェを起点に、さまざまな人の人生が静かにつながっていく連作短編集です。自分では気づかないような小さな行動が、誰かの背中をそっと押しているのかもしれない――そんな優しい視点に心がほどけていきます。

一話ごとに主人公が変わり、それぞれの日常が少しずつリンクしていく構成も魅力。読み進めるほど、人とのつながりの温かさがじんわり沁みてきます。

ラストの「ココア」の章は、思わず涙腺が緩みました。疲れた時に読みたくなる一冊です。

灯台からの響き(宮本輝)|人生を静かに見つめ直す旅

亡くなった妻が残していた、一枚の灯台の葉書。その葉書は、主人公の本棚にある一冊の本に挟まれていました。なぜ妻は、自分がいつか読む本の間に、その葉書をしまっていたのか。

妻と営んできたラーメン屋をたたみ、静かな生活を送っていた主人公は、導かれるように全国の灯台を巡る旅へ出ます。

旅の中で少しずつ見えてくる、妻の過去と自分の知らなかった想い。派手な展開ではありませんが、静かに心が温まっていくような余韻の残る物語です。

八月の銀の雪(伊与原新)|疲れた心に静かに寄り添う短編集

仕事に疲れたり、人生につまずいたりしている人たちが、ふとした出会いや偶然をきっかけに、少しずつ前を向いていく姿を描いた短編集です。静かな読後感と、じんわり心が温まるような余韻が残ります。

気球爆弾、深海魚、南極観測など、物語の中に自然に溶け込む科学や歴史の雑学も魅力。読みながら知的好奇心まで刺激されてGoogleで検索したくなること間違いなし。

どの話にも優しさがあり、ときには涙がこぼれることも。通勤や就寝前に少しずつ読みたくなる一冊です。

風が強く吹いている(三浦しをん)|もう一度、前を向く勇気をくれる本

落ち込んだ時、何度も勇気をもらった作品です。箱根駅伝出場を目指す、無名大学の挑戦を描いた青春スポーツ小説で、ページをめくるたびに熱量が伝わってきます。

天才ランナーだった走(かける)と、個性豊かな仲間たちが少しずつ本気になっていく姿が胸を打つ。最初は冷めた目で見ていた町の人々が、「あいつら本気だったんだ」と応援に変わる場面は本当に鳥肌ものです。

仲間とのタスキリレー、予選会の熱気、箱根本戦への執念。読後、不思議と前を向きたくなる力を持った一冊です。

錦繍(宮本輝)|別れと再生を描いた、手紙だけの物語

離婚した男女が再会し、手紙のやりとりを通して過去と向き合っていく物語です。全編が往復書簡で構成されており、淡々と綴られる言葉の奥に、抑えきれない感情が静かに滲みます。

最初は切ない別れの物語に見えても、読み返すたびに違う景色が見えてくる。不思議な深みを持った一冊です。

人生の交差点で惹かれ合い、それでも別れた二人が、なぜ再び手紙を交わすのか。派手な展開はありませんが、静かに胸に迫ってくる再生の物語です。

迷った時の選び方

仕事で折れそうな時は、『空飛ぶタイヤ』『舟を編む』『本日は、お日柄もよく』。

生活を整え直したい時は、『かもめ食堂』『木曜日にはココアを』『灯台からの響き』。

人間関係や過去の後悔を抱えている時は、『阪急電車』『錦繍』。

もう一度、自分を信じ直したい時は、『風が強く吹いている』『八月の銀の雪』。

どれも、読み終えたあとに、少しだけ呼吸が深くなります。その小さな変化が、再出発の始まりになることを願います。

まとめ

今回紹介した10冊は、どれも成功物語ではありません。

けれど、疲れた大人の心に静かに残る物語です。

今の自分を責めすぎず、少しだけ前を向きたい時。

この中の一冊が、次のページをめくるきっかけになれば嬉しいです。

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