そして誰も死ななかった(白井智之著)
かなり賛否両論が分かれる作品だと思いますが、帯にありました「全員が○んでから物語が始まる」は本当にその通り。想像のはるか斜め上を行く、恐ろしい迄の「どんでん返し(というのか何というのか)作品」でした。
ホラーな出来事を経て、孤島に集まった5人の作家たち。そこで待ち受けているのは「傾いた館」と「見立ての人形」‥どこかで聞いた事のある内容ですが繰り返します!想像のはるか彼方を行きます。何も考えずにぶっとびたい方へおすすめ。
恋に至る病
150人以上を自⚪︎に追いやった彼女(景)と元いじめられっ子の主人公(宮嶺)。
幼い頃から主人公にだけは優しく、好意を寄せてくる景。主人公にだけ甘えてくるその理由はいったい何か?? いじめの描写がすごく嫌で、胸くそが悪いものでしたが評判通りのミステリー!そう来たか。
日記帳(江戸川乱歩著)
寡黙でシャイな弟を亡くした兄が主人公。
弟の死を悼みながら、弟の部屋で彼の日記を見つけた事から始まる超短編です。弟と縁戚の女性との手紙の交流(文通)、煮え切らない2人はいったい何を伝え合っていたのか?短い中でもさすがは江戸川乱歩読ませます。
色々と深い。
蜘蛛の糸(芥川龍之介著)
主人公は「おしゃかさま」と「地獄に落ちている大泥坊のカンダタ」で構成される超短編。え!?と言う意味で入れさせて頂きました。そもそも、何故罪人であるカンダタを助けるために糸をたらそうと思ったかと言うと「一度だけ蜘蛛を殺さずに助けてやった」からです(そんなんでええの)
地獄で苦しみあえいでいる時に天から降りてきた1本の糸。カンダタは一生懸命のぼります。それに気付いた他の罪人も次々と糸へしがみつきますがビクともしない糸‥この物語のシュールな所は、どんでん返しの後、何もなかったかのような時間が描かれます。最後の一文「極楽ももう午ひるに近くなったのでございましょう。」
徒然草(吉田兼好著)
日本を代表する随筆からも1話。第246段「丹波に出雲という所あり」を紹介します。連れだって出雲詣でに来た聖海上人とその御一行様、狛犬が反対を向いているのを見て「流石は出雲、他とは違う!」と感動し、そばにいた神官へ配置の所以を伺います。感動に震える上人とクールな神官のやり取りが秀逸。ある種どんでん返し。
少年探偵団(江戸川乱歩著)
「明智小五郎」シリーズからも1冊は入れないとだめですね。私は小学校時代、夢中になって図書館にある明智小五郎シリーズは読破しました。中でも大好きだったのがこの「少年探偵団」、小林少年に憧れると共に探偵道具セットを作ってみたりも‥明智小五郎 vs 最高のライバル怪人二十面相 をじっくりと楽しめるミステリー小説です。
※小林少年は、明智小五郎の弟子であり、圧倒的な行動力と機転で明智小五郎の捜査を手助けする少年です。(表紙カバーは敢えて懐かしのカバーのものを選びました)
カエルの楽園(百田尚樹著)
著者自らが自身の最高傑作と断言している、寓話小説。
ジャパンをもじった楽園に住むカエルたちはお花畑のような戒律(信じろ・争うな・力を持つな)と謝りソングを大事にする国でした。そこに、スパイ工作のような事をしている別のカエル、気づけば少しずつ侵略を進めてくる別のカエル達。守ってくれていたけど愛想をつかせていなくなってしまう鳥。
最後はどうなるのでしょうか?未来の日本を予言したともされていますが、私から見るとホラー小説です。
ボッコちゃん( 星新一著)
あっけない作品から、短編・どんでん返しの極致まで。世にも奇妙な物語、5分でシリーズ、意味が分かれば怖い話、などが好きな人は必読。1970年頃の作品なのに全く色あせないショートショート。
「ボッコちゃん」「おーい、でてこーい」「ねらわれた星」など名作が次から次へと登場する宝箱。1つの話が2~3ページで終わるので、子供を読書に目覚めさせたい方にもおすすめです。
方丈記(鴨長明著)
冒頭文の「いくかわの流れは絶えずして、しかも元の水にあらず」は有名な名文ですよね。言わずもがな、枕草子・徒然草と並ぶ日本三大随筆の一つです。長明が生きた時代は災害が相次いだ事もあり、独特の無常感に彩られた当作品は色あせない魅力があります。(小説では無いですが書かずにはいれない)
達観した人生観、世俗を嫌って田舎へうつり住み、悟りに近い隠遁生活を送る長明。最後の最後、本当の最後の最後でどのような境地にいたるのか。ある意味でどんでん返しです。笑
家族解散まで千キロメートル(浅倉秋成著)
物理的にも心理的にもバラバラになりかけている1つの家族。せめて正月だけはと集まった実家の車庫に、謎の仏像が運び込まれているのを発見します。テレビでは青森県の仏像が盗まれた事が報道されており、いったい誰が何の目的で実家の車庫に置いたのか?
疑問も解けないまま、家族一同で仏像を青森県まで返却する事に。そして、バラバラになりかけた家族はどうなるのか?
家族とは何かという小難しいテーマで、ここで紹介するか否かを迷いましたが、どんでん返しという意味では入れておきたく記事化します!
ゴーン・ガール(ベン・アフレック著)
最後の最後まで一切気を付けない、宝物のような「どんでん返しミステリー小説」。
軽いセレブリティでもある妻(エイミー)が突然の疾走、平凡な夫であるニックは犯人として疑いをかけられながらも妻探しを開始します。次々とひっくり返るさっきまでの思い込み、決して一筋縄ではいかないエイミーとニックのキャラクター。ネタバレは書けませんが、とんでもないエンターテイメント小説です。
穴 HOLES(ルイス・サッカー著)
海外の児童書、ですがあなどるなかれ、面白いです。ちょっとしたことで厚生施設に入れらた主人公は毎日穴を掘る仕事(直径1.5M・深さ1.5M)を支持されます。穴の中に何かを見つけたらその日は労働を免除される条件付き。なぜ穴掘りをさせられるの?途中からは主人公のご先祖様が主人公となり物語を紡ぎます。そしてラスト、バラバラだった話が繋がる構成は本当に見事!
死亡フラグが立ちました(七尾与史著)
登場人物がとにかく個性的で最後まで一気読み。(どんでん返しは期待してはダメなミステリーです)
作中の中にも出てくる映画『ファイナルデスティネーション』にユーモアと笑いを加え、ホラーを全てさっ引いたような作品です。続きが出たら嬉しいな。
バナナネタで頭を打つは『少林サッカー』以来の衝撃でした明るいミステリーです。
眠れない町(赤川次郎著)
不眠に悩む人々が多発する団地を舞台に、次々と奇妙な事件(体調不良・自〇など)が連続します。なぜ、この団地の住民だけに次々とおかしな事がおこるのか、その理由が想定の斜め上というのか、どんでん返しと言うのか。
ミステリーというジャンルに慣れた人でもなかなか想像できないんじゃないかな~(個人的には…でした)
目ん玉どろぼう(たかしよいち文・梶山俊夫絵)
「龍の目玉は金になる!」そう聞いて、龍を酔わせ、寝てる隙に「龍の目玉」を「もってきたガラス玉」とこっそり交換。
帰る途中に龍にばれて‥追いかけて来る龍と逃げる主人公。子供心をわしづかみにしてくれたどんでん返し絵本。本を習慣化させたいお父さん・お母さんにおすすめです。
ねないこだれだ(せなけいこ著)
子供向け絵本ですが‥「子供向け」というのが思い込みを生んでしまう作品。ある意味でどんでん返しであり、子供はちゃんと寝るようになるでしょう 笑
最後に
どんでん返し小説、色々なオチがあって全く飽きません!何より作者のアイデアが凄すぎる。これからも「どんでん返し」「ミステリー」の虜です。時間が無いからとにかくネタバレして欲しい!という方向けにも記事化しておりますのでご紹介です。
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本日も、最後まで読んで頂き、有難うございました。
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